麻痺の病気っぽい犬と妻と私。ドッグカート市販品購入か自作DIYか...考えた結果

2020年1月2日木曜日

カート ジャーマンシェパード ミニチュアダックスフンド

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こんばんは。
tanayasu99(たなやす)です。

うちにはミニチュアダックスフンド♀6歳とジャーマンシェパード♀12歳がいます。妻の連れ子ですね(笑)シェパードに至っては高齢の領域です。特にこのシェパードの兄弟は変性性脊髄症のような病気を患い、数年後には亡くなっていました。
※変性性脊髄症 Degenerative Myelopathy(DM):痛みがなく、徐々に麻痺が進行する脊髄の病気。人間でいう筋萎縮性側索硬化症(ALS)に似ている。犬の世界では、特にジャーマンシェパード、ペンブローク・ウェルシュ・コーギー、バーニーズマウンテンドッグ、ボクサーなどで発症の報告があるようです。胴長かつ重そうな犬種に発症しそうな勝手なイメージがありますが、そうでもないのかな。そして、必ず発症する訳ではないようです。 うちのシェパードも後ろ足が麻痺し始め、ドッグ用車いすを使用していました。前足も思うように動かなくなり、最近では首も上げにくいようです。

いろんなドッグカートを見た結果、2019年5月にドッグカートを自作しました。同年6月中旬、まだ前足が動いていた頃には完成形となり、間に合った感はありました。試行錯誤の過程で見かけたドッグカートを紹介しつつ、自作したことへ記事ります。決して市販品が悪い訳では無く、私の目的と合わなかっただけです。本当に自作で良いのか、実物を見に行ったりして、価格以上の凄さを実感しました。製作時間と安心安全をお金で買うという意味では、市販品が最高のパフォーマンスを発揮しているのは間違いありません。
大型犬向けドッグカート
ほぼ完成形 大型犬向け自作ドッグカート

よく見るドッグカート

よく見るのはベビーカーサイズのドッグカートでしょう。見慣れない人からすると、ベビーカーに犬が載っている感じに見えて衝撃を受けることでしょう(;'∀')

購入するうえで注意したいのが次の点です。すべて把握するのは難しいかもしれませんが、買って後悔したくなければ要チェックです。
・どんな風に展開し、折り畳むのか。
・展開時と折り畳み時の外寸(横幅と縦幅、高さ)を把握し、保管場所や通行する所と照らし合わせる。特にエレベーターなど狭そうな所は通過出来るのか。車でお出かけするなんて人は、車に載せられるか心配では?
・内寸(横幅と縦幅、高さ)を把握しましょう。犬が乗れるか心配ですよね。お座りの状態とふせた状態ではまた違いますから要チェックです。
・ドッグカートの重さ。車に積む時に気になります。とはいえ、あまり選択肢がないかもしれませんね。頑張って持ち上げましょう。
・口コミを確認しましょう。欲しいカートだけでなく、いろんなカートの口コミを見るのです。気付かなかった注意点があったりします。

小型犬向けドッグカート

基本的なつくりはベビーカーとそっくりです。ベビーカーの場合は赤ちゃん用のシート(座席)が組み込まれていますが、ドッグカートはフラットな底面です。そのままでも良いでしょうが、座布団など軟らかいシートを敷くなり、工夫している人もいますね。小型犬向けのドッグカートとなると価格的には3,000~15,000円ぐらいですかね。価格幅はあるものの、1万円ぐらいがお手頃感があって良いと思います。

ふせた状態で入りきれているのか微妙な商品写真もあって、中型犬~大型犬は要注意です。寝っ転がって丸くなれるような犬種ならまだ、まだ大丈夫か。レインカバーがあるとありがたいですね。



大型犬向けドッグカート

もはやキャンピングカートや台車です。大きめな犬がお座りした状態でドッグカートに乗っている商品写真がよくあります。それでドッグカートを押し進めるなら良いでしょう。ふせた状態は前足、頭がはみ出さないか心配なカートもあります。徐々に麻痺する病気(変性性脊髄症)が気になるのであれば、ふせた状態でも乗れるドッグカートが妥当です。足が動く時はこのドッグカート、動かなくなったらこのドッグカートを買うなど、仕方がない出費だと思える人は気にしなくても大丈夫でしょう。私は、ふせた状態で乗らないドッグカートなら買わない方がいいと考えました。実際にドッグカートの内寸と、シェパードがふせた状態の全長を照らし合わせたら、乗らないのです。前足・後ろ足に続き、首も上げられない状態も想像できたのでなおさらです。どれも良い作りしてるなぁと思ったんですが残念。ざっくり見た限りでは、16,000~70,000円ぐらいです。良い素材だったり、良いタイヤだったり、軽かったり、良い点があれば価格にのっているなぁと思えました。




自作を決意する

正直に言えば、第一に価格です。良い物が欲しいと思うと70,000円ぐらいしてしまい、さすがにそれは...と思ってしまいました。本記事冒頭で市販品を絶賛したとおり、価格どおりかそれ以上のパフォーマンスはあると思います。エアタイヤ・軽量化・車に載せられる折り畳み性能...たしかレンタルもありましたがそれでも...って尻込みしてしまった。

第二に本当に乗るかです。すでに記したとおり、シェパードは私が思ったより胴長で、ふせた状態は手足・頭の分がプラスされて長ーいのです。うちのシェパードが特殊という訳ではありません。丸まってくれれば乗ったでしょうが、普段丸まってることないなぁと想像したら却下でした。

この2点が引き金となり、自作へ走らされました。

矢崎イレクター(パイプ)などの材料を駆使する

ホームセンターによくあるパイプですね。タイヤラック、スポーツ自転車スタンド、ガーデンアーチなどいろんな物が組めて、オリジナリティも出せて良いです。パイプ製作品を見ている分には楽しいのですが、その専門市販品の方が低価格だったりします(笑)ドッグカートもそうじゃないかと不安になり、パイプやタイヤなど合わせて試算したところ、市販品の価格を大きく下回る費用で完成できる見通しとなりました。重量も15kgぐらい。
※最終的には試行錯誤した分、市販品の半分ぐらいまで費用が膨れました。重量も19kgになっちゃいました...今年になって真面目に計っただけにショックでした。





試作段階:シェパードが入る箱を組む

300mm、450mm、600mmのイレクターパイプと各ジョイントで組み上げました。そして別の目的で余っていたスタイロフォームを底面にしてマットを敷き、シェパードを乗せました。まだ前足が動いてた時期だったので、慣れるまでジタバタしてました。この時点で必要な全長は、やはり1200mmは欲しいと妻と確認しました。使用用途が完全にミスっているスタイロフォームの耐久が気がかりでしたが、この時はまだ大丈夫でした(;'∀')

試作段階:タイヤを付けて走行


数日後タイヤも付けて、お犬様乗車(笑)まだ手押しの部分(ハンドル)は付けていなかったが、だいぶ様になってきた。少し心配していた耐荷重も問題なさそう。アスファルトも走行し、細かい段差から大きな段差も大丈夫そう。いろいろ自信につながりました。
大型犬向けドッグカート
ドッグカート試走




試作段階:車に載せるためには

全長は600mmを2本繋げて固定した1200mmでした。当然、所有している車には200mmオーバーして載りません。自作決意した段階から折り畳み式も考えましたが耐荷重の事や穴あけ精度の事でイメージがまとまらまず、伸縮式が妥当と考え製作しました。矢崎イレクターパイプの直径28mmよりひと回り大きい直径32mmアルミパイプをジョイント代わりにして、約200mmの伸縮を実現。伸ばした状態で1200mm、縮めた状態で1000mmとなり、車に載せられるようになりました。
大型犬向けドッグカート
ドッグカート伸縮改良して車に載せる

試作段階:微修正

作って試走し、気付いて改善ができそうなところがあれば、重大度と費用を考えてみて、変更してきました。

前輪の自在タイヤを見直し静粛化

最初に選んだ自在タイヤが耐油性耐薬性のあるナイロン素材だったので荒い路面で走行ノイズが酷かったです。素直にゴム素材に変えたら静かになりました。ナイロン素材との比較で静かになっただけで、騒音が無くなったわけではありません。一般的な台車並みになっただけです。
大型犬向けドッグカート
ナイロンタイヤからゴムタイヤに換装



内側に取り付けていた後輪を外側に付け直し

内側の有効スペースの拡大化を決行しました。ふせた状態だと後ろ足の分横幅をとり、狭そうでした。ぶつかっている訳では無いが、窮屈な印象がありました。内側にしたのはタイヤを左右から固定したいから。外側に出しても左右から固定できるがパイプが増え、複雑な構造になるのを嫌ったのです。強度面でも心配だったのですが、しっかり固定してやったら案外平気でした。

意外と保っていたスタイロフォーム

不思議だったので自分の体重で負荷をかけていたら割れました(笑)やっと割れたか...と思いつつ、OSB合板にしました。重くなりましたが、安全性が増し、外側後輪の安定化にもつながりました。

自作の難点

穴あけの精度が悪すぎて、あんまり綺麗な仕上がりではありません。パイプの素材が薄いスチールですが硬いです。コーティング部分も厚みがあり、ドリルのバッテリー残量が少ないと苦戦します。そのぶん頑丈さは得られて良かったと思います。残念なことにパイプカットもいまいちでした。それら精度の悪さを許容できる製作内容としてきたので、急発進・急停止・急旋回にじゅうぶん耐えられるドッグカートとなりました(笑)

本当に完成しきれるのかという不安は極小でした。基本は単純な作りですから。

自作の良い点

いろいろ材料を選べること、気兼ねなく加工できることですかね。7万円もしたんだよな...穴あけしたくないよーみたいな...まぁそんなの加工する必要ないと思いますが。
フロントライトやテールライト、ドリンクホルダー、小物入れなど上手く取り付けました。自転車のハンドルと同じ要領です。モバイルバッテリーが入手できる時代なので、小型扇風機も付けてあげました。日除け目的ですだれ、レインカバーも。製作の起点がアイディア重視なので、不便に思ったところは「追加する工夫」という思考が習慣になります。もちろん出来ない事もあります。駄作な部分もありますが、手作り感があって、それはそれで良いです。

犬の寿命も延びているような

愛犬と長く一緒に居られるのは嬉しい事でしょう。しかし、最後は介護レベルで、特に大型犬は簡単ではありません。「今までありがとう」「まだまだ一緒だよ」というモチベーションなのか、ただただ家族の一員として当たり前の生活なのか。

そんなに生かして虐待ではないのかみたいな意見もあるようで困ったものです。生きているのだから、今まで出来ていたこと、やりたそうなこと(食事、散歩、歩く、走る、排泄などなど)をサポートしてあげるのは良いことではないのか。

こう声をかけられると嬉しい

こんなドッグカートで散歩しているので、声かけられやすい気がします。第一声が「かわいそうにねぇ」と言われるより、「頑張ってるんだねぇ」「お散歩出来て良かったねぇ」と声をかけてもらった方が何十倍も何千倍も嬉しい。自分だけかもしれないが、事実「応援」されたような言葉の方が頑張れる。

生きてみるんだ

正直、私には犬の気持ちは断言出来ない。ただ、ご飯を食べさせたり、散歩に出掛けたり、遊んであげたり、制限された生活の中でもうちのシェパードは楽しそうである。最大のパートナー妻と共に今日を生きている姿は、紛れもなく明日も生きていることを私は疑わない。

そして、病気も治るとも信じている。特別治療している訳では無いし、世話をする努力をし続けている妻の姿を見てそう思う訳でもなく、ただ想像しがたい強敵(病気)相手に完治という勝利を漠然と信じている。

自己紹介

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どうも、水戸近辺在住のtanayasu99(たなやす)です。ブログタイトルを変えて再出発な2024年となります。ブログの内容をクロスバイクやサイクリング、その他雑記、気になった商品の備忘録で続けていこうかと頑張ってみます。よろしくお願いします。

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